林邦史朗が生前に蒐集した、あらゆる武器(忍者系)をご紹介します。
忍者系(?)武器 |
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手甲鉤 Tekkoukagi |
両手に握って、受けたり、殴ったり。 爪の先に毒を塗って傷付けたりする、鉄製の武器です。 またの名を、「 熊手」といいます。 |
サイ棒 Saibou |
30センチくらいの棒(写真は、左が竹製で右側が木製)に、紐付きの分銅が付いています。 普段は分銅を棒の先に収めておいて、紐を捌くことで分銅を、入れたり出したり。 伸縮自在になるように出来ている、隠し武器の一つです。 |
鍵縄 Kaginawa |
6メートルほどの縄の先に鋭い鉤を取り付け、その鉤を打ち込んで引き倒し、一瞬にして縛り上げたりもします。 鉤の形も色々で、その用途も例えば、鉤を木などに打ち込んでおいて、その紐を持って敵を待ち、いい処でその足を引っ掛けて倒すなど、使用法は様々です。 |
水鉄砲 Mizudeppou |
ポンプの原理を応用していて、水を筒の先から押し出しては飛ばす武器です。 忍者は水の代わりに油を仕込んで、それを敵に振り掛けて火を点けたりしました。 |
吹き矢 Fukiya |
元は狩猟用でしたが、忍者などが矢の先に毒を塗って相手を倒すのに使用したもの。 筒も短棒術のように使って戦ったり、火を熾したり、水に潜っては呼吸をしたり。 また、隣りの物音を聞きとるなど、様々な用途があります。 |
打ち根 Uchine |
棒手裏剣では命中率が悪いので、30センチ位の鉄製の手裏剣に羽根を付けたものです。これを投げつけたり、紐を付けた物を投げつければ引き取る事が繰り返しできて、何回も使えます。 矢の先に毒を塗ったりすれば、怖い武器になります。 |
シコロ Shikoro |
ノコギリ状になっている忍道具で、小さな物を衣装に隠し持っておいて、特に後ろ手で縛り上げられた時など、程よい場所に隠しておけば、容易に縄を切ることができます。 |
苦無 Kunai |
読んで字の如くで、これを持っていれば苦労がないと言われている忍道具です。 これで土を掘ったり、板戸をこじ開けたり。紐を付けておいて振り回せば、敵を攻撃することはもちろん、高い木に引っ掛けてはよじ登ったり。 短剣代わりにも使える、便利な道具です。 |
棒手裏剣 Boushuriken |
打ち方は「直打方」と、「回転打法」とあります。 投げ付けるだけではなく、小さい物なので隠し持っておいて、相手に近付いて傷付けたりも。 腕や脛に取り付けておけば、鉄製なので刃物の攻撃なども交わしたりと。 また忍者は、手裏剣の先に毒を塗って使用する事も。 それなら投げ付けた時に命中せずとも、相手に掠るだけで、相当のダメージを与える事ができます。 |
手裏剣 Syuriken |
「十字手裏剣」は、一番ポピュラーな形の手裏剣です。 投げ付ければ必ず、どこかが刺さるように出来ている、合理的な武器です。 毒が塗ってある場合があるので、小さくても効果は絶大です。 |
ツボ錐 Tsubokiri |
板戸とか、壁に穴を開ける場合に使用する忍道具で、もちろん武器としても使えます。 これで目を狙って突けば、両目は失明してしまいます。 |
鉄柱 Tecchu |
隠し武器の一つです。 両端の尖った鉄製の箸状の棒の中央に、指輪のような物が付いていますが、それに中指を通して使用します。 手を広げるとわずかに、指先から先端が出ているだけに見えるので、一見して武器には見えません. |
角手 Kakute |
隠し武器の一つです。 先が尖った方を掌側に向けて、装着して使います。 相手の手首を握ったり、はたいたりすれば、敵にダメージを与えることが出来ます。 もちろん目を狙えば、失明は免れません。 |
鉄鞠 Tetsumari |
紐を付けて振り回すのはもちろん、投げつけたりしても使えますし、馬が走ってくる場所に転がしておいたりもします。 |
鉄菱 Tetsubishi |
地面に撒くと、必ず先の尖った部分が上を向くように作られています。 3センチ程の鉄製の物です。 鉄菱に糸を付けて、まず自分に結びます。 走れば結んである鉄菱が付いてきて、敵がもしこれを踏んでも、結んである糸が切れるだけです。 結果、こちらは相手の大体の居所を察知できますが、相手には、自分の位置を教えることにはなりません。 顔面に投げ付けても良し、味方に判るように「目印」として街角や、木に差し込む場合もあります。 |
撒菱 Makibishi |
鉄菱は鉄製ですが、こちらは菱の実(植物)を干した物です。 どのように転がしても必ず、尖った部分が上を向く構造になっている怖い草の実です。 菱は、(たとえば蓮のような類の)1年生の水草です。 日本人には、万葉集の時代から親しまれている植物なのだそうで、現在は滋養強壮に良いと、薬膳料理の材料にも使われています。 |