エッセイ集

第58話 林邦史朗・芸能生活50周年記念公演~3月(2009年)

 お彼岸が終って、楽しいお花見の季節かなと思いきや(!)
 いきなり花冷えどころか、季節はもしかして、逆戻りですか・・・っ!?
 と、叫びたくなる今日この頃の陽気ですが、みなさま、お元気でお過ごしですか?

名残・オーディション会場です!

 今年1月の更新以降、さまざまな事がありましたが、今回は名残公演の宣伝・記録スチール担当の関根一秀氏のご協力を得て、昨年末に行われました第一次オーディションの事を書いてみようかと思います。

 ・・・脚本・演出担当のブラジリィー・アン・山田氏の鶴の一声(!)で、決定をした・・・年末のオーディションでした。 (^_^;)
 その日取りは、12月28日(!)・・・日曜日とはいえ、御用納めを迎えて年末一直線!
 慌しい様相の中で、林邦史朗芸能生活50周年記念公演「名残~NAGORI~」の、第1次オーディションは開催されました!

●その日の私は、自宅から昼の11時過ぎに、大荷物を背負って出発。 (^_^;)

 会場で、応募された皆様に振舞ったお菓子とか。(我が家にやって来ていた、お歳暮が大活躍!)
 オーディション会場には一応、自販機だけはありますが、待合会場が寒いといけないので、皆様に暖かいお茶の用意とか、果ては応募者にお配りする台本の数々やら領収書やら、そして筆記用具の云々などなど。

ここが、オーディション会場

 また、今回のオーディションでは、もちろん(!)
 アクションの選考があったりしたので・・・木刀が3本に、短刀も1本用意しました。
 とにかく(!)大荷物でヘロへロになった頃にようやくに・・・新宿駅で、会場の受付をお願いしていたメンバーと合流する事が出来ました。

 また会場に向かう間も、電話がチラホラと入る・・・私です★
 今回のオーディションでは、一応名前だけは(!)プロデューサーなんて事になっているんですが、早い話は連絡係(!)
 やれ道に迷ったとか、会場に早く着きすぎたら誰も居なかったので(今回の会場は、借りてる場所なので、時間にならないと入れない★)不安になって掛けてきたとか。
 風邪引いて今回は断念するとか、林先生から確認の電話が掛かってきたりとか、大騒ぎ★
 ・・・ぷ、プロデューサーってのは、大変なんですねぇ・・・★ (+_+)

●今回の会場は、新宿の廃校を利用した芸能花伝舎さん。

 芸能関係のワークショップやオーディションは勿論、舞台稽古などにも使用が出来て、この日は「野田MAP」が1室を借りて、舞台稽古をしてました。

和やかな雰囲気だった、オーディション会場

 ・・・そんな中で、私こと山野亜紀の一行も無事に会場に到着♡
 今回の公演で主役を務めるのは勿論、殺陣・武術指導の林邦史朗先生
 私がプロデューサーで、その他に今回が初参加となった、脚本・演出を手掛けるブラジリィー・アン・山田氏
 宣伝・記録スチールを担当して下さる関根一秀氏の到着を待って、いよいよ、オーディションの始まりです!

●1チーム10人ほどで、6チームの選考を行います。

 まずは・・・進行役から、こんな言葉が。
「みなさん、今まで演じた役の中で、一番スキだった役柄で自己紹介をして下さい・・・!」
 ・・・なんて事でしたが、そこは・・・人はそれぞれ。 (^_-)-☆
 老人だったり、キャピキャピギャル☆であったり、暗い人柄がいたのは勿論(!)
 自己PRをするなら、ここぞとばかりに(!)
 英語が得意だからと、英語独り劇を始める人もあれば、女子プロレスでデビューしているので(!)華麗な・・・独りプロレスを披露する女優さんも、いました・・・っ!



いきなり、短刀を突きつけられた!

首を払われたので、低くなってかわす!

相手の刀を奪おうと、もみあいます・・・!

もみあいます! ぱーと2

もみあいますっ! ぱーと3

もみ合ううちに、斬り付けられた・・・らしい
 

 その他、ワークショップで能を習っているから・・・と、お能を演舞する方もあれば、バレエを長くやっているのでと、新体操ばり(!)の柔軟性を披露される女性がいたり。
 得意の日本舞踊を披露する方、ラップを歌う人もあれば・・・居合刀持参で、型を演武する方などなど、楽しくて、いつまでも見ていたかったです。 (^_^)v

●演技の選考は、脚本・演出を務める山田さんの出番。

 台本は、2008年12月に新宿のシアターTOPSで公演されました、山田さん作の脚本「軋み」の一場を。
 その他、男性同士の2人芝居に、女性の2人芝居に、1人芝居で行われました。
 それが終れば、いよいよ私たちの出番です!


殴ったっ!!

殴り返されたっ!!

痛いじゃんっ、ちくしょおおーっ・・・

 「それでは、いよいよ、アクションタ~イム!」
 進行の言葉で、林邦史朗先生その場で振付けた手(相手は、私が務めました☆)、皆さんに演じて戴きます。
 10手ほどの手を、片一方が殴りっぱなしで、そこで仕手受け交代!
 今度は、やられていた人が同じ手を演じて、互いの腕前を披露して戴きました。
 6チーム行いましたが、全部、違う手で演じていただきました(!)


やる気だぜっ!!

一発、殴ってやる~~~っ!!

お前、、、「グー」で殴ったなっ!?

 今回のHPには、関根カメラマンがオーディション会場で撮影したものを了解を得て使わせて戴いております。
 ご覧の通り、平手打ちで殴ったり、お腹蹴られたり、頭突きをされたり。
 ・・・ものによれば、柔道の「一本背負い(!)」なんて技も使われました。 (^_^;)

●毎回の立ち廻りのお約束事は、短い選考の中でも、短刀の下りがある事。

 短刀を途中で出すバージョンもあれば、初めから振り回すバージョンもあり。

 相手の短刀を叩き落す奪い合う、その短刀で腕を斬られる(!)などなど。
 応募者の中で、初めて立ち廻りをするメンバーも、少なくなかったオーディション会場★
 最後は何故だか、みなさんが息を切らして退出するという、アクティヴなオーディションとなりました。 (^_^)v
 休憩時間の間、女子トイレでは、
「人を殴る演技なんて、初めてやった、・・・っていうか、そんな経験、1回もない~~~っっっ!!!
 ・・・という声も、聞かれました★


こいつは、キョーレツでグレートな頭突きだぜーーーっ・・・!

今度は、「金的蹴り」だぁーーっ!(良い子は、マネしないでね☆)

柔ちゃんも顔負け(?)これが天下の、一本背負い!!

●6チームある中、一番難しい手だったのは、一番最後のチーム。

これも合気技のひとつ

 合気技まで飛び出して、そんな技を見るのは産まれて初めて・・・(!)というメンバーが、多くいました。
 ・・・そうでしょおねぇ~・・・。
 私だって、オーディションにいらしたメンバーの腕前を見ていて、少し難しすぎるんではないかなーー、なんて思ったほど★
 それでも、応募して下さった方々は、何とか頑張った・・・っ!
 林先生の稽古を受けているメンバーもいたとは言え、このチームが他のチームより数多く選考の対象に残りました。
 今回の名残公演で、キーパーソンを演じる2名も、このチームにいたんです。 (^○^)

審議中・・・。何を考えてるの?林先生?

 選考が終って、お腹も空いたので(だって、夜の7時半を回っていたので★)、居酒屋さんで打ち合わせをしました。
 ・・・大変だったのは、12月の28日で、しかも日曜日の夜ということ・・・っ!
 居酒屋で新宿、どこか空いてる場所があるだろう・・・と、思いきや(!)
 日曜の夜は客が少ないだろうと踏んだのか、もう閉店しているお店も多く・・・★
 新宿で一体、いくつ居酒屋を渡り歩いたことでしょおっ!!! (T_T)

●・・・ようやく、駅前の居酒屋に辿り着き(でも、ラストオーダーが近かった★)、まずは食べ物・飲み物の調達に必死(!)

 なにしろ、その傍らで選考もしなくてはならなかったので、食べ物のオーダーは、カメラマンとお手伝いをして下さった方の手に委ねられ・・・。
 ・・・こういう時のオーダーって、任すと言われた方が逆に、困ったりもするもの。 (^_^;)

キャスティングについては演出家の手に委ねていたので、林先生は居酒屋ではずっと、呑んでいた★

「趣味が悪いとかって、思われたりするのでは・・・」
 などと、要らぬ気遣いに・・・私は強く、のたもうた!
大丈夫! 彼等のブログ見てると、ラーメンと牛丼と、カレーで生きてる人だから・・・っ」
 ・・・カレーとラーメンは、それは日本人が誇る文化であり、味ではありまするが、それを聞いて・・・林先生★
「まぁ、手っ取り早いメニューでは、あるよな・・・」
 と、笑ってました。 (^_^;)
 ・・・えぇ、メンバーはみな時間に追われていますから、ゆっくり食事する余裕もないのか、特に年末の彼等のブログでは、この3点に集中しておりました★
 とにかく、ラストオーダーは近いし生ものとかは全て売り切れてるし(!)で、ここまで来ると趣味が云々するよりは、「ある物を、食う!!!」・・・と、いった感じ。 (+_+)

●その中で、慌しくも選考メンバーが決められてゆきました。

 「名残」公演はキャストのほか、林邦史朗率いる「武劇メンバー」も参加します。
 キャストは変更ありませんが、武劇メンバーはハードルが高い!

武劇チーム

「稽古をサボる奴は使わないし、腕のない奴は、もちろん使わないから。
 武劇の特訓も、毎月第1・4日曜日にやるけど、使えない人は、公演では使わないから」
 ・・・こんな台詞を、林先生は毎回のように立ち廻りの稽古の中でも、仰いますので、私も何とか(!)
 武劇メンバーに参加できるよう、日々精進をしておりますです・・・。 (^_^;)

●さて芸能生活を50年続ける中で、林先生が心掛けたこと、大切にしてきたこと。

 ・・・そして、関わられて来られた俳優さんや女優さん。
 先日数えてみましたら、大河ドラマの主役クラスの人だけでも、あまりに数が多くてびっくりしました。
 林先生って、大河ドラマだけでも殺陣・武術指導を38作(注:2011年では、40作目★)も担当しているんですよね。
 ちなみに、大河ドラマで一番多く出演しているのって、実は林先生なんですって★

とにかく、ナイフの下りを、この日はずいぶんやりました

 今年(注:2009年)の7月11日(土)と12日(日)は、東京都武蔵野市にあります前進座さんで公演を行います。
 林先生の魂に触れるられるような仕上がりになるべく、一生懸命に取り組んでおります。
 どうぞ、劇場まで足をお運び下さい。
 よろしくお願い致します。

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