エッセイ集

第37話 そこは現場・・・★~6月(2005年)

 この5月は、長かった・・・と。
 母が、のたもうていたこの月も終わって、もうすぐに梅雨・・・?

たまに行っていた温泉「ゆらく」

 ・・・草むしりをしていたら、6月に入ってしまいました★
 GWも、温泉に行けませんでした。 (^_^;)
 スポーツクラブのサウナを、「ここは温泉・・・」と思い込むことで(!)取り敢えず、リゾートした気分になった事にしております・・・★
 ビンボさんは、そこにあるモノを楽しむ術を心得てますな☆

●・・・それにしても最近、温泉リゾートが増えましたね。 

 温泉というのは、言ってみれば暖かい地下水と言っても過言ではないのだ・・・と、どこかで読みました。
 大体、掘れば掘るほど地下水というのは、地熱で温められていくのだそうで、こんなに・・・あちこち掘りまくっていて、日本は一体大丈夫なんでしょうか・・・???
 最近地震が多いのは、温泉の掘り過ぎが原因だったりして・・・。(-_-;)

 ・・・温泉はさておき、最近の稽古場情報です。
 稽古仲間の1人が、先日撮影でデビューをしました♡
 ボクサー経験のあるメンバーでしたが、彼が立ち廻りの稽古を始めて1年くらいで出演が許された訳ですが、林先生曰くやっぱり(!)
 一年位は稽古経験がないと、現場では使えないから・・・との事でして★
 まぁ、1年程度の経験では・・・実質的には刀の立ち廻りがいくらか、サマになってきたかしら・・・という処。
 基本が必要なだけに、例えば「殺陣の初段」を取るには実質30教程が必要だと、林先生は仰います。 (゜_゜ )

●1教程が2時間として大体、60時間くらい。

薙刀の稽古様式があるのは、こちらの教育DVD

 それも休んだり、サボったりしないで稽古を続けて・・・という事です。
 週1回の稽古で月4回で数えると、単純計算で8ヶ月くらい。
 ・・・それが週に2回稽古をすれば、4ヶ月弱で済む・・・と言いたい処ですが、これがなかなか、そうは簡単にいかないようです・・・★
 それに撮影現場では、刀の立ち廻りだけって訳ではありません。 (^_^;)
 「薙刀」ですよ。
 鎌倉時代は、「太刀」「薙刀」が活躍をしている時代なんです…!!!

●・・・そうは言っても、この薙刀。

 林邦史朗先生の稽古場では、ほんの3年程前までは「薙刀の型稽古のみ!」だったのです・・・。 (何人かでの立ち廻りは、勿論やりましたけど)
 さて「型稽古」というのは、1人で行う居合稽古・・・といえば想像出来ますか?
 薙刀を獲物(えもの)に、掛かって来る敵を想定して1人、稽古を行うものです。
 ・・・例えば、相手が来た所を「払って、斬る」で数えて2手だとしたら、この「薙刀の型」でいうと30手ほどを繋げたという感じでしょうか。
 でも、それはそれ、これはこれ。
 これだけの稽古では薙刀の使い方を全て会得したとは言えません

●林先生の稽古場では、琉球古武術の棒術の稽古を取り入れております。

 ですから、「長物の持ち替え」と「廻し方」はそこで、みっちりと稽古をするのですけれど・・・。
 「薙刀の立ち廻り」となると、経験を積んだ人でも少し、苦手っぽいような・・・?(あまり、やっていないので)そんな感覚が、たしかに当時はありました。
 ですが3年程前に、林先生は思い付いたように「薙刀12本組手」を創作されたのです・・・。 

薙刀組手の、ほんの一部

「薙刀の、基本の使い方くらい、知っていた方が良いでしょう?」
 そんな・・・何気ない言葉で、この組手は創作されたんですが(!)
 ・・・私こと山野亜紀が、この組手の創作時に実験台になっていた事はさておき★
 さてこの組手は、基本的には9本しか創作されていないんですが、では何故に3本も増えて(!)「12本組手」と呼ばれているのでしょうか・・・。
 何と(!)1~5本までを繋げたモノ、6~9本まで繋げたモノ。
 更に、1~9本まで繋げたモノで合わせて、3本も増やしてあるからなのですね★ (T_T)

●1本に大体、上記の数え方でいえば4手から9手くらい・・・あるのですけれど。

 ここまで来ると、真面目に(!)忍耐と気力と、記憶力の問題・・・・・・・・・。 (゜o゜)
 勘弁して下さい・・・と、私いくら叫んでみても(!)
 この型には山廻りと呼ばれる本物の薙刀の使い方(香取神道流☆)までも含まれていて、どの組手のその技も、どれも 一撃で倒せてしまう技なのに・・・っ(!)
 それを・・・敢えてタイミングをズラす事で(!)決着を付けず(つまり死なずに!)9本目まで全部繋げて行うんです・・・★

これは、薙刀の下段の構え

 しかも立ち廻りとして、「薙刀らしさを生かしたものにする事!」がモットー
 ・・・モットーはいいけど、疲れます★ (-_-;)
 テクニックを駆使しないと、薙刀の人もそうですが、攻撃をしていく方がまた「刀」なので(!)
 もともと刀と比べれば、薙刀の方が長い分だけ有利だというのに・・・。 (薙刀が6尺とすると、刀は2尺7寸くらい、つまりは薙刀は刀の倍の長さって事ですもんね★)

●刀の方は、「有効に攻撃する+逃げる」を相当に繰り返すので、ものすっごくっ、体力が要ります・・・★

 相手は、何たって長いんですもの・・・。
 しかも「薙刀の特性」ってのは、長いだけに「豪快さ♡」。
 長いクセに、ちまちました動きでは・・・薙刀の持つ凄みが出てきません(!) 

 とにかく、ブンブンと振らない事には、薙刀らしくありません・・・★
 しかし、そう自分勝手にブンブンやられては、掛っていく刀の方が堪らない・・・。 (T_T)
 そこで薙刀を扱う方は、刀の攻撃を見つつ、タイミングを考えて・・・つまりは、テクニシャンでないと立ち廻りにならない訳で・・・うにゅうにゅ。 (^_^;)

 でも、前回もお話をした事ですが・・・あんまり薙刀って、世間さまではやらない・・・???
 ちょっとだけ、自分で稽古をしてみましょう、持ち替え1つで、世間の見る目が違います♡
 みんなで、テクニシャンを目指しましょぉ…★☆☆♪

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