いよいよ得物を持っての稽古になりますが、特に後方に注意をして稽古をするよう心掛けて下さい。
眼は前には付いていますが、後ろには付いていません。
1人で稽古をしている時でも、刀を振りかぶる時や、稽古で自分に集中しすぎてしまうと、周囲の様子に気付けず注意がおろそかになります。
・・・私の経験では、アクシデントが3つ以上同時に起った時に事件が起き易いように感じています。
稽古でケガをするのも辛いんですが、人にさせてしまうのも心苦しいものです。
ぜひ、周囲の安全を心掛けて稽古に臨んで下さい。
ネットでも構いませんが、武道具屋さんに行ってみると、剣術流派によって様々な種類があります。
ちょっと持って振ってみて、重さを感じたり、特に殺陣を始めた当初は刀を重く感じてしまうので振りやすい物を用意するのが良いでしょう。
赤樫が安く、2千円くらいから有りますが、鍔を着けてもらうと良いでしょう。
またプラスチック製の鞘もあり、こちらは木刀より少し高価ですが、あれば抜刀・納刀の稽古が出来ます。
さて木刀の長さなんですが、両足を肩幅に開いて(自然体と言います)木刀を右手に持ち、剣先が地面に届く程度が丁度良い長さだと言われています。
携帯をする時には、風呂敷などで包んでも良いですし、武道具屋で携帯用の袋(500円ほど)を購入するのも良いでしょう。
袋は2本入る物や、杖など入るタイプもありますから、稽古スタイルに合わせて選んでみて下さい。
稽古着ですが、動きやすい格好であれば良いのですが、帯刀出来るように帯をしましょう。 武道具屋さんに行くとその帯も、空手用やら居合用で帯の種類も異なります。
私は師匠に「黒帯が似合う人になりなさい」と言われ、黒帯しか締めた事がありませんでしたが、今では演武用に赤(最高師範用)も締める事があります。
色も様々なので、お好きな物を選んでみるのも良いでしょう。
足下は、自分の足もそうなんですが、相手の足を踏んでしまうと大変なので靴は履かず、滑らないように素足か5本指の靴下などで行います。
演武でなら、野外なら足袋に草履か、地下足袋などで。
屋内なら、役柄によっては足袋を履きますが、床材によっては滑る事があるので、そんな時には濡れタオルを用意して、足の裏面を濡らすなどします。
林流の刀法は、基本稽古の他は全て演武を想定しています。
前後にお芝居を加えるなどして、楽しみながら挑戦をしてみて下さい。この項は、「基本編)」と「実践編」に分けて説明をしています。
※必ず、殺陣のステップ(体捌き)を会得してから、挑戦をしてみて下さい。