エッセイ集

第51話 NHKハイビジョン「アインシュタインの眼」!~12月(2007年)

 この萬エッセイも、ようやく50回も超えましたが・・・みなさま、何か継続していらっしゃいますか?(ナンチャッテ★)
 めっきり寒くなって来たこの頃ですが、いかがお過ごしですか?

武劇館道場に通っていた縁で「行くよ!先輩、ほいきた後輩!」という番組に出演を果たした姉弟

 私こと山野亜紀的には、この11月はイベント続きで、結構パタパタとしてました。
 ・・・番組も様々ある中で、今現在進行中なのは、この「アインシュタインの眼」
 NHKハイビジョン放送ならではの、様々な角度から「立ち廻りを解析してみよう(!)」という・・・。
 なんというか結構ムボーな番組なんですがって、そういえば私の実家ではもしかして、NHKのハイビジョンって見られないぞ! どぉしよぉ・・・。 (^_^;)

●はてさて、この「アインシュタインの眼」という番組なんですが。

アインシュタインの眼のタイトルバック

 様々なカメラを用いて、謎を解析していくというのが番組の狙いだそうで、ちゃんと大学の先生も出演をされるのだそう(!)
 先生方は、解析及び説明をして下さるのだそうですが・・・はてさて。
 「立ち廻りを、カメラで解明」するには、一体どんな方法があるのでしょうか。
 初めての打ち合わせの折、どうしたものだろうと・・・林先生は頭を悩ませ。
 ・・・そもそも、立ち廻りを例えば・・・NHKのご自慢のハイスピードカメラで撮ったとして、果たして一体どんなメリットがあるのでしょうか・・・??? (?_?)

 番組の企画者曰く、年末には時代劇がたくさん放送されます。(注:2007年当時)
 12時間番組しかり、時代劇の再放送も増えまし、正月時代劇もあります。
 ・・・ちなみに、2008年のNHK正月番組は、「雪之丞変化」(滝沢秀明・主演)!
 「大河ドラマ・義経」の折、演出をされていた黛りんたろう氏との連携プレイが、甦りますよねっ。 (^_^)/
 殺陣は、林先生の弟子の・・・竹田寿郎が振り付けるのですが、とっても艶やかな一品に仕上がっているのだそうで、台本は、とっても面白かったです! 乞う、ご期待!

●・・・というくらい、時代劇の放送が増えるのが、年末・年始のこの時期。

アインシュタインの眼の撮影中です!

 それらを振り返りつつも、撮影現場では一体どんな事が行われているか。
 はたまた、立ち廻りが上手・ヘタは何処で判るのか・・・などなど。
 それって、カメラで一体解明なんて、出来るモノなのでしょうか・・・。 (+_+)
 林さんの横で、私も頭を悩ませていました・・・。
 はてさて、どうなる、ハイ・スピードカメラっ(!)

 ちなみに、大河ドラマでもハイ・スピードカメラは使われています。
 「風林火山」でも、随分と・・・その力を発揮しているようですが、このハイ・スピードカメラ。
 例えば「フィルム撮影」だと、1秒に24コマの所を・・・大河ドラマなので使われているハイ・スピードカメラなら、1秒に千枚(!)とかで撮影をしているのだそうです。
 ですが、このアインシュタインの眼で使われるのは、最高速だと、なんと(!)
 1秒に、5千枚の世界・・・。 (^_-)-☆
 何だか、想像もつかないんですけど★ (゜_゜)

「行くよ!後輩」では、私も刺客役で出演してました♡

 今までのこの番組では、過去には住宅災害の瞬間だとか、はたまた・・・イルカの生態を追う、であるとか。
 魔球の謎を追うとか、そういった趣旨の番組が放送されていたそうなんですが・・・ハイ・スピードカメラ以外にもまた別に、幾種類かのカメラが使われているのだそうです・・・が。
 ・・・例えば、よくゲームで使われている「モーション・キャプチャー」の役割をするカメラであるとか。
 まふかん(高い所から、見下ろすカメラ)もありますが、どんな可能性があるものでしょうかなんて、番組のスタッフさんはおっしゃるんですが・・・★

 そういえば先日、NHK-BS2にて「行くよ!後輩 ほいきた!先輩」という番組に、林さんが出演をした事がありました。
 この番組は、地域密着型・公開収録番組
 埼玉県朝霞市を取り上げた為、朝霞市在住の林さんが選ばれた・・・という訳です。 (^。^)y-.。o○

 後輩と先輩のナイス・コンビネーションを紹介するのが番組の趣旨だった為、後輩役には中川泰幸氏が。
 先輩役はもちろん、我らが林邦史朗先生が務めたのですが、番組はとっても好評だったとの事です♡

●「行くよ!後輩」番組では、林さんを紹介する為に「立ち廻りとは、何ぞや(?)」というような話が、収録されました。

 林さんが語る事には、立ち廻りには視覚のマジックを多く使っているという・・・
 例えば、いくら人斬りを演ずるのが殺陣とはいえ毎回、実際に人殺しをする訳にはいきませんよね、・・・あくまでお芝居ですから(!) (^_^;)

様々なカメラでおう「アインシュタインの眼」

 ・・・実際には、同じ手(振り付け)でリハーサルで1回、本番で1回(NGだったら、更に何回とかって★)、役者さんは演じます。

 数えたこともないけれど、林さん自身は、一体自分が今までに何人の人を斬った計算になるのか判らないとか。 
 ・・・俳優の高橋英樹さんなどは、自分で数えてみて2万人を超えた時にシャレで・・・お寺のお坊さんに供養をしてもらったのですって。
 ちなみにそれ以降は、数えてないから判らないのだそうです。 (^0_0^)

●立ち廻りはお芝居なので、実際には斬っていないのに、斬ったように「見せて」演じます。

「行くよ!後輩」の番組ではその説明に、お客さま方は結構感心をしていらっしゃいました。
 ・・・カメラ2台とバックスクリーンを用意していて、こちらのカメラでは斬ったように見えますが、こちらでは完全に「斬って、ないぞーっ!!」ってな映像が映っています
 言ってみれば、一種のトリックなのですが♡
 ・・・これは、林さんの講演では、何度も取り上げられている話題なのですが、なかなか・・・一般の方には知られていないハズです。
 公開番組でも、この謎は滅多に表明されていないと思いますので、珍しい試みと言えるでしょう。 (^_^)/

さまざまなカメラで追う、「アインシュタインの眼」

 「アインシュタインの眼」でも、例えばそこから始まるとして、さてでは一体どうしたものでしょうか・・・。
 「立ち廻りを、科学する」という・・・珍しい試み。
 基本的には、立ち廻りでは相手に刀を当てる事はしませんが効果としてそれを狙う場合もあります。
 相手の例えば腹部などにガツッと当てて、力強く刀を引き抜くといった事をしますが、だからといってそれは相手に実際に刀をブチ当てている訳ではありません

 力を加減して、相手に「負担を掛けないように当てて」引き抜く訳ですが、それは科学で証明ができるモノなのでしょうか。 (^_^;)
 その・・・負荷の力加減は、演者の経験によるものですが、実際に抵抗力を測定してみる事になりました♡

●また、立ち廻りの上手・下手は一体、何処で見分けられるモノなのでしょうか。

 それはたとえば役者が演技力で、全てをカバー出来るモノなのでしょうか。
 ・・・ってな訳で、必見!「林邦史朗が演じる、ホントに下手な立ち廻り(!)」
 立ち廻りの手は同じなのに、ホントに、こうまで違って見えてしまうとは・・・! (^_^;)

・・・ってな訳で、「へっぴり腰」で演じている林さんです

 これには参加メンバー全員、唸ってしまいました★
 ・・・特に、新人を多く指導している私・・・なんて。
「いるよなぁ・・・、ちまたにこういった新人がウロウロと★」
 ・・・さすがは、林邦史朗先生。 (-_-;)
 感じ入ると共に、他のメンバーからこんな言葉も。
「芯(斬る人)がヘタだと、絡み(斬られる人)まで、下手に見えるよなぁ・・・」との事。
 立ち廻りのマジックは、こんな所にまで威力を発揮しているような。 (゜ _゜)

●また・・・別のメンバーは、黒眼に反応するセンサーカメラ(?)を、装着。

 よくテレビで、背後からの刺客を主役が斬って捨てる(!)・・・なんてシーンが、ありますよね。
 そんな折、刺客の方は一体・・・主役の果たして、どの部分を見ているのでしょうか・・・???

頭を振ると(カメラが)揺れ過ぎるので、気を付けて立ち廻りをしたとか言ってました

 私は、そんなトコまで考えた事もなかったのですが・・・。
 肩かな?
 それとも、背中かな・・・?
 この結果は、番組放送時まで、楽しみに待っていて下さいね。 (^_^)v

 また、立ち廻りのテクニックとしてベテラン演者は、どのような事をしているのでしょうか
 ・・・時代劇好きには、こたえられない番組に仕上がっていると思いますが、特にメンバーが唸ってしまったのは・・・やはり。
 「ハイ・スピードカメラの威力っ(!)」

 ・・・人が思いっきり刀を振り下ろすと、力任せにその刀を払う事はできます・・・が(!)
 そんなにいっつもいっつも、力任せ(!)に払っていたら、まず現場で使っている木刀や竹光なんかはボロボロになってしまいますし、なにより危なくて立ち廻りに(お芝居に)なりません
 それを演者はどうしているかというと、・・・それは一般に「打ち込み(!)」と呼ばれているテクニックなのですが★ 要するに、相手の面の位置まで刀を振り下ろしてその位置で止めるのですね。

刀をみると、ぶれまくってますよね。カメラでこれだけですから、ハイスピードカメラだと、もっとスゴイ事に・・・

 これも、距離的に近すぎれば、相手に当てて(!)しまいます。
 ・・・離れすぎては逆に、相手の攻撃を払う事が出来ません★
 大体、面の位置まで・・・距離にして30センチ程度と言われているのですが、これを打ち込んだ瞬間に演者が払うので、人の眼には「打ち込んで来た刀を、演者が払った見える・・・
 つまりは、目の錯覚なんです。

●人は結構、錯覚の中で生きています。

これは、オフセットの4原色

 印刷物なんかは、「錯覚の骨頂!」だと、私は思っています。
 虫メガネのドでかいので拡大して見ると、どんなカラー写真も・・・ドット(点々)の羅列に見えるのです。 
 マゼンタ(赤)・シーアン(青)・イエロー(黄)・ブラック(黒)が、それぞれの濃さで、1点のドットを配色します。
 それが広範囲にひろがると、それが画像(例えば、写真)に見えるのですよ・・・。
 就職試験で印刷工場に訪れた折に、初めて知った事なんですけど、あの時はびっくりしました・・・。 (^0_0^)

●さて、立ち廻りには、錯覚とトリックがかなり豊富に使われています。 (^_^)v

 ですが、さすがにハイ・スピード・カメラ
 普通に立ち廻りを演じていては、いかにも打ち込みが、途中で止まっている事がバレて(!)しまう・・・。 (^_^;)
 演出的に、「良い例」「悪い例」が必要となりましたから、悪い例はともかく★
 「良い例」を演じる場合には、参加メンバーは、必死になって演じておりました。
 恐るべし、ハイ・スピード・カメラ・・・っ!
 斬られて死ぬまでが、異様に長いぞ・・・っ!!
 凄いぞ、ハイ・スピード・カメラ・・・!
 ハイビジョンの見られる方なら、放送は2007年1月22日は、夜10時です!

●11月は、ホントにイベントの多い月でございました。 (^_^)v

 10日(注:2007年当時)に、「行くよ!後輩 ほいきた!先輩」の放送。
 そして同日に、東京都小平市にあります津田塾大学にて、大学祭のイベントにて「林流・護身術を紹介!」致しました。
 また11日には、林先生が友人の故・中澤敏先生と立ち上げられた「全日本刀道連盟・本部道場」において、「第20回刀道全国大会」が高幡不動尊にて行われました。

全日本刀道連盟全国大会の様子・・・高幡不動尊にて

 荒木流や、天然理心流に、薬丸自顕流などなどの模範演武や、林先生の習っている多聞内神道から、太極拳や太極刀も演武されたりと、大会自体もそうですが、七五三や参拝にみえた方が、ふらりと観覧して戴いて声援まで戴いて、物凄く盛り上がりました♡
 ・・・イベントに参加して下さった皆様、そしてイベントに協力をしてくださった皆様方。
 本当に、有難うございました。
 また来年も、林流を宜しく、お願い申し上げます。  <(_ _)>

山野亜紀エッセイ・目次は、こちら!

 

関連記事

  1. 第9話 新選組って、剣道・・・?~8月(2003年)
  2. 林が研究した剣術・柔術などの目録とは
  3. 第45話 「ヤクザ」さんと「お武家」さん~6月(2006年)
  4. 第6話 林邦史朗先生「武蔵~MUSASHI~」に登場!そして更に…
  5. 第十二話 婿の務め
  6. 第43話 俺たち、がんばってます♫~3月(2006年)
  7. 第十五話 「父」と「息子」
  8. 第26話 仕事に、好奇心☆~9月(2004年)
PAGE TOP