まずは東日本大震災で亡くなられた皆さま、そして被災された皆さまに心からお悔やみと、精一杯の・・・。
私こと山野亜紀の精一杯程度くらいでは、この日本政府も被災地事情も、そう変わらないのが・・・悔やまれますが、精一杯の真心くらいは送らせて戴けたらと存じます・・・。
林邦史朗先生の公演が終了し、このエッセイを再開するかどうか悩んでたんですが、第60回をもって終了させて戴きます。
今まで、ありがとうございました。
さて前回はといえば、2009年に林邦史朗芸能生活50周年記念公演のお話で、公演はもちろん行った訳ですが★
・・・その後の残務整理はもちろん、せっかく撮った映像や写真も公開したいしで、やりたい事が盛り沢山(!)
気が付けば、私こと山野亜紀の孤独な日々が始まっていたのでした・・・。 (^_^;)
何しろ、付け焼刃程度のPC知識しかなかったもので、やれ映像だ、写真などをPCに取り込んでは編集し、公開映像にする下りでは全く(!)
何とか1度は作ってはみたものの、やっぱり最初からやり直すなんて作業を一体、何度繰り返していた事でしょう・・・っ! (-"-)
しかも途中で、買って半年しか経ってない(!)くせにPCが故障・入院したりとか、アクシデントもまぁ色々とあったんですけれど、やっぱり大変だったのは、まずは林先生のHPのリニューアルと。
続いて、自分のHPのリニューアルに手が掛り過ぎた事でしょう・・・。
なにしろ、林先生だけで50頁はゆうにあるサイトだし、自分のサイトは100頁をラクに越すモノなんでした・・・。
フツーの殺陣やアクションのHPなんて、そりゃ動画使ってたりはあったとしても、総頁数が20行くか、行かない位なんじゃ・・・★ (T_T)
みんな賢くて、作業数をその程度で済ましてるってのに・・・私と来たら、一体なんておバカさんなんでしょう・・・。
●・・・まぁ、私こと山野亜紀の馬鹿さ加減については、この辺にして。
林先生が出演される、「ディープピープル」という番組についてのご紹介です!
時代劇に欠かせないアクションシーン「殺陣」。
激しい立ち回りを作り上げるのは、殺陣師・演じる役者・斬られ役、様々な技術を持った熟練の強者たちのコンビネーションである。
真剣を持った人間が、命のやりとりをする・・・リアルなアクション。
悪人をバッサリ(!)斬り倒す爽快感を感じさせる華麗な「チャンバラ」。
現代のサムライを演出する殺陣師と役者が時代劇の聖地・京都で激突する・・・と、あります。
この番組の企画が立ちあがったのは、まだあの東日本震災の発生する前で、お雛祭りの日の事でした。
企画が立ちあがり、スケジュールの関係で出演メンバーが結構、二転三転しながらも決定(!)
林先生の他には、京都東映撮影所で殺陣指導をしておられる清家三彦(せいけ・みつひこ)さんと、NHKドラマはもちろん、東映でも活躍しておられる俳優の松方弘樹さんが出演される事となりました。
●「ディープピープル」という番組は、「プロフェッショナル」という番組と半年交代で放映される番組なのだそうです。
「プロフェッショナル」という番組は、どうしても・・・一回の作品に対して長期間の取材を必要とするため、1年丸々通して放映するには、時間的に厳しいのだそう。
・・・という訳で、1人の人間を掘り下げる「プロフェッショナル」という番組に対して、職業を同じくしたトップクラスの人物を3名選んで、対談形式で展開していく「ディープピープル」という番組が生まれた・・・という事だらしいです。
また3名を選ぶからには、そこはやはり・・・三者三様のメンバーを組みたい。
スタッフさん曰く、毎度メンバーの選出には頭を悩ませているんだそうです。
林邦史朗先生とくれば、NHKでは大河ドラマがまず、代表作。
それに対して、京都東映太秦の清家氏とくれば、現在(注:2011年当時★)放送中の「水戸黄門」などなど。
どちらにも深く関与されている松方弘樹氏の殺陣に関する話は、昔の東映時代劇華やかなりし頃の「斬られ役・全盛時代の話」やら、衣装の着付けについても。 (゜_゜)
昔と違って、今はエキストラが多く殺陣シーンに参加する事がある為に、非常に松方さんご本人が苦労をされたお話・・・などなど。
素人が殺陣に参加すると、殺陣師はこんなに苦労する・・・といったアレコレ。
私は・・・撮影には参加出来ないけれども、お話を聞く度に(何しろ、素人に稽古をさせる殺陣の講師を10年程・・・経験をしているもので★)大笑いしてしまいました♡ (^_^)v
●・・・さて。番組の宣伝は、さておき。
昨年(注:2009年)は、「龍馬ブーム」到来の1年でしたよね。
大河ドラマでは、従来の「カット撮り形式」(1シーンを例えば5個に分けて、1つずつ撮影していく段取りでの撮影法で、むろん最後には繋げて1シーンに仕上げます♡)ではなく、「ハリウッド形式」(カメラ3台を基本にして、1シーンを続けてで最後まで撮影していく撮影方式)で行われていました。
そして、アクションメンバーが悲鳴をあげたのは、「落っこち」(川に落ちるとか、そういったアクションシーン!)は、今までは本番1回でOKだったのに、ハリウッド形式では、何があろうと必ず(!)3回撮影する事・・・っ!
大河ドラマの撮影は大抵、8月位にロケシーンからまず、撮影が始ります。
アクションメンバーは、例えば・・・農民姿であったりして、河の中でのきっちり1シーン、大立ち廻りを熱演し、1回終わったと思ったら、
「は~い、今度はカメラの方向を変えまして、もう1回撮影しま~す」
・・・との、スタッフの声が★
何かでNGを出した訳ではなく、そのシーン自体はOKなのですがが、そこを3回繰り返すのがハリウッド形式! (^_^;)
・・・びしょ濡れのまま、照明の具合やらセットの手直しやらもありまして、大体20分ほどから・・・下手をすると、1時間くらい待つ事もあったりして・・・★
で、さてもう1回頑張って撮影をしたら、まやもやまたもや。
「はい、ではもう1回撮影しますので、そのままお楽にお待ち下さい~・・・」
・・・・・・・・・3回目ともなりますと、もちろん衣装は水を吸いまくっていますし、疲れてもいます。
そして、第1回目の立ち廻りの時よりも体が、かな~り重くなっております・・・。
川の中で足は取られそうになるわ、体は重くなるわで、とあるメンバーなんかは、
「・・・お、俺は・・・もう、ダメかも知れん・・・・・・」 (T_T)
体力の限界を感じてか、そんな話も聞かれました・・・。
こっそり申し上げるなら、今までは「落っこち1回」で支払われていたギャラが、3回やったら3倍になるのかと思えば、全然そんな事はありませんでしたし★ (-"-)
一度、たとえば川なんかに落っこちてしまうと、もちろんズブ濡れになりますよね。
主役級の役者さんの吹き替えで落っこちた場合なんかは、同じ衣装の替えが無い事もありますし、NGを出せばそれは、まず衣装を乾かしてから段取りをし直す訳で、大変に手間がかかります★
・・・なので、1回でOKが出るよう心配りをし、尚且つ成功させるのがプロ・・・なんですけれど★
龍馬伝では、どんな撮影でも3回トライする事がモットーだったので、こういった時は大変だったと聞きました。 (゚_゚)
●ロケはある意味、いろんな事が起るんですが・・・例えば、若かりし頃の林先生が役者さんとして撮影に参加された時の事です。
現存する小田原城のお堀を、忍者姿でよじ登って潜入するシーンがあったのだそうですが、忍者姿ゆえ裁付(たっつけ)袴を着用して撮影をした処、裾の膨らんだ部分・・・★
ここに、お堀の水が溜まって(!)しまって・・・どうやっても抜けてはくれません(!)
タップンタップンした両足がどうにも重たくて、登ろうとは思うんだけれど・・・どうにも上れず、とうとう衣装さんに、裾を(水が抜けるように★)切ってもらって(!)
何とか、ようやく・・・お城まで辿り着く事が出来たというお話でした。 (^_^;)
長時間の撮影だと、トイレが遠い時があったり(!)
また袴姿では、トイレで用を足すのに着たり脱いだりで・・・自分で着れる人は良いのですが、洋服よりもとても手間が掛ります。
そんな折には、衣装さんにお願いして用が足しやすいよう、股の辺りの生地を切ってもらう事もあるんだそうが、スタジオ撮影と違ってロケ現場には、様々なドラマがあるのですね。 (^_^)v
●2011年の大河ドラマ「江~姫たちの戦国」・・・なんですが★
第1回目の放送で、明智光秀役の市村正親さんに比叡山で斬られるという・・・農民役を演じさせて戴きました。 (T_T)
夜間ロケで、本能寺の僧侶たちが信長勢と戦うのです。
僧侶と侍の戦シーンは、何しろ火を点けての合戦なので、消火活動に余念がありません。
たった・・・あれっぽっちの出演だっんですが、何度も走らされて、最後には肩で息をするほどで、近来・・・あれほど走った経験は他には無かったかもです★ (^_^;)
●そして今度は、BSプレミアムで竹田寿郎が殺陣を担当する「新撰組血風録」の後には、「塚原朴伝」が始ります・・・っ!
塚原朴伝。
・・・剣豪という事で有名な人物なんですが、私的には、あんまり存じ上げない方でした★ (>_<)
たしか・・・栃木だか何処だかに観光で行った折に、どこかの(!)城門かなんかのウンチクに、
「この城門は、塚原朴伝が設計をした」
なる下りがあり、ただの剣豪(!)だと思っていたのに建築も手掛けるんだなー・・・と思って、感心した事がある程度でして・・・★ (^_^;)
聞く処によると、鹿島神宮の宮司の家に産まれて、全国を武者修行行脚した武人なんだそうです。
「俺はどうも塚原朴伝っていうと、昔ドリフで、いかりや長介さんがやってたコントしか思い付けないな~」
・・・というのは、私の稽古仲間の談★
そういえばよく、総髪姿のチョーさんが、
「私には、微塵のスキもない」
とか何とか言って、門人の志村さんとかが・・・例えば、台所やらトイレとかで襲おうとすると、
「はーーーーっ!!」
とか何とか言って、鍋のフタなんかで攻撃を未然に防ぐという・・・アレ。 (^_^;)
・・・う、うーん・・・、私こと山野亜紀にとっては、懐かしいシーンです・・・★
●ところで・・・BSプレミアムの朴伝さんは、作家・津本陽さんが原作。
そんな朴伝さんの若かりし頃の、武者修行時代のお話をドラマ化するのだそうで、津本さん自体は例えば、真剣試斬なんかも試されたという・・・どちらかと言えば、凝り屋さんの作家さんのよう。
ドラマがどんな風に描かれるのか、今から楽しみです。
さて主演は、今をときめく堺雅人さんだそうですが。
・・・朴伝研究に余念がなく、武劇館では現在、朴伝が納めたという鹿島新當流の稽古が始りました。
・・・さて、このエッセイも最終話になります。
2003年6月から、2011年6月まで続けて来ましたが、これなくしては・・・私の今はなかったと思いますので、とてもこれを削除する気にはなれず、2019年に制作を始めた新HPに転載致しましたが・・・もしも、お楽しみ戴けましたなら幸いです。
ありがとうございました。 (^_^)/