先月から、台風やら地震やら何だか、仲良く連れ立ってやって来る昨今の日本列島です。
・・・私こと山野亜紀も、その度に「台風情報」やら「地震情報」とお友達になるのですが・・・★
東京や埼玉は被害は、そんなでもないのですが、九州とか四国、最近は新潟なんかは滅法、ひどいそうですねぇ・・・。
先日、熊本から上京してきた方の情報によりますと、野菜達を育てているビニールハウスが、台風で大破してしまったそうです。
大掛かりにやっている所では、ビニールを張りなおすのに何と(!)約1000万くらい、かかるんだとか・・・。
ビニールハウスって、大変なんですね。 (T_T)
今年の歳末助け合いとか、日赤の寄付金集めとか。 気合がきっと、入りまくる事でしょう・・・。
●さて、今回のこのエッセイ・・・なんですが★
何だかアクセス数が増えて来たのは、来客1万人ヒット(!)を果たしたからかしら・・・と思いきや、実は只今進行中の、来年の大河ドラマ「義経」のスタジオ撮影で、滝沢秀明さんに声を掛けられてしまった・・・私です★
実はこのエッセイで、あの方のお話を幾度かした事が・・・そういえば、ありました。
それを聞いて滝沢さんのファンの方が、このサイトを紐解いて下さっていると言う・・・???
・・・・・・・・・こんな、コアなサイトにまで来て戴きまして、本当にありがとうございますぅ~っ・・・。 (^_^;)
前回は、「義経の、ロケーション撮影」・・・のお話なんかしてみていたのですが、さしたる感想や反響もなく、今度は一体、どんなお話をすれば良いのやらと思っていたのですが★
先日、林先生のお供で撮影現場を訪れる事ができました。
●・・・この日は、牛若丸が鞍馬寺での修行を終える…というシーンの撮影です。
鞍馬寺の鬼一法眼(演じるのは、美輪明宏さん)より、武術を授かり、「テストとばかり」に、烏天狗達に義経が襲われる・・・という下りです。
美輪さんは鬼一法眼役として鬘(かつら)を付けているので、役を演じている折には白髪・・・☆なのですが(!)
鬘を取ると黄色い髪をしていらして、それがまたメチャ綺麗・・・。
私は、そこまでお側には寄れなかったのですが、林先生いわく「美輪さんて、お肌がツルツルのペカペカだよなぁ・・・」とのこと。
・・・そのお手入れとか、もちろん栄養の摂り具合であるとか。
ながーい間に積み重ねた努力なんだろうなぁーと思うと何だか、頭が下がる思いですよね。 (^^ゞ
●さて場面は・・・月夜の晩で、遮那王(しゃなおう)を烏天狗達が襲う・・・という処。
美輪さん演じる鬼一法眼は、天狗のお面を被ってまして、烏天狗たちは言わば彼の舎弟(!)という訳です。
・・・そしてもちろん、この烏天狗は林先生のプロダクションのメンバーです☆
烏天狗達が襲い掛かるところを、滝沢さん演じる義経がワイヤーアクションで、ひらり、ひらりとかわしていく・・・訳ですが。
●ワイヤーアクションといえば、・・・なんですが★
20代前半の頃に「学校廻りの劇団に参加していた」事がありまして。(^_^;)
・・・ちなみに、学校廻りの劇団時代を振り返りますと、・・・とにかく体力勝負の日々(!)だった気が、致します。
・・・それと言うのも、例えば学校の体育館などにある舞台というのは、例えば演台であるとか、ましてやグランドピアノとか(!)
とにかく重たい物が舞台に載っていたりするので、公演前には、まずはそれを退けまして。
それから舞台のセッティングをして、公演終了後にはまたもや、ピアノ達を戻して帰る訳です。(^_^;)
ギックリ腰になる役者さんだって、いるんですよねぇ実際。
●・・・さて、それはまずいいとして。
その当時実は、ワイヤーアクションの(とはいっても、支度だけ!)を私は手伝っていた訳なんです。
・・・なので、自分が釣られる事なんかはありませんでしたけれど、そこではワイヤーは機械(ウィンチ…っていいましたっけ?)で引き上げられておりました。
しかし、アクションの現場では(!)
機械は補佐的に用いるだけで、全て手動・・・というか。
体動・・・って奴だったのです・・・。 ^_^;
「滑車」って、ご存知ですか?
小学校の頃たしか算数の時間で、「動滑車と定滑車」の計算をした覚えがあります。
定滑車の場合は、引く力が1であるのに対し。
動滑車は、約2分の1の力で済むのだという計算方法でしたが、ちなみに・・・ワイヤーアクションで使うのは定滑車の方。
時代劇でよく見掛ける、井戸のつるべを思い出して下さい。
紐の両端に水を汲む桶がついていて、片方を引くともう片方が井戸の中へ入っていって、水を汲み上げるって寸法です。
●今回、私が見たワイヤーアクションは・・・まさにっ!
・・・水桶の片方が、タッキーこと滝沢さんで。
もう一方は、ワイヤーアクションの操作をする専門家の方(・・・仮に、Aさんとしておきましょう)。
Aさんが脚立の上か~ら、降りる~となーりゃ♪
滝沢さん~が、飛び上がぁ~るぅ~・・・とな♪
・・・それでAさんが地面に付いた処で、ロープを操作して滝沢さんを降ろしている訳ですが、ここで大切なのはカメラの位置です。
・・・ちゃんと、カメラが狙っている位置に降ろしてあげるのが・・・プロの腕の見せ処なんです(!)
とは言え、飛び上がる役者さんも人間なら、ワイヤーを操っているのも人です。
ワイヤー側は(役者を安全に降ろすとか、方向を定めるとか、昇降のスピードを調整するとかの作業を)同時進行で行うために、幾人ものチームワークで仕事に向かいます。
・・・ワイヤー1本で釣るだけならば、飛び上がるだけになりますが★
ちなみに2本で釣ればは、かんふー映画などでよく使われている回転技になります・・・♡
・・・ですがやっぱり、人間のやる事ですから(!)
ワイヤーチームと役者さんとの、ほんの少しの息の違いが例えば・・・降りる位置のズレに繋がったり。
飛び方が何だか、ビミョー・・・・・・になってしまったり。
スタッフ全員で、祈るような気持ちで撮影は行われていきます。
●さて、ワイヤーを釣る為の装備をハーネスと呼ぶそうですが、役者はそれを着物の下に着込みます。
そのせいなのかは判りませんが、水中撮影などで使うアクアラングを装着するのも、ハーネスと呼ぶそうです。
・・・滝沢さんは、そんな事は仰いませんが。 ^_^;
今回釣られた烏天狗達の方は、ハーネスを着て釣られていると、血流が止まる・・・と言っておりました。
地上にまた降りてしまえば、再び血が流れ出すのだ・・・そうですが。
滝沢さんに聞いてみますと、特に感想はないようでした・・・。
烏天狗仲間は、「滝沢さんは(ワイヤーアクションに)慣れてるんだなぁ」と感心していました★
さて今回は・・・林先生、「義経」では、中国拳法と日本の武道をミックスさせたような殺陣を、滝沢さんに振付けることにしたのだそうです。
・・・というのは、やっぱり滝沢さんの振り覚えの良さを見込んでの事なのだそう。
日本の最古の流派と言われている香取神道流は、室町時代の武将である飯篠長威斉家直を流祖としているそうで。
発祥は下総の国、つまり現在の千葉県で香取神宮のあるお土地柄です。
・・・ただおそらくは、その前にだって「流派らしきもの」は、あったハズです。
ただ継承され続けなかっただけだ・・・というのが、林先生のお考えです。
●当時の武術を教えていたのは、帰化人・・・つまり、中国からやって来た人々の事ですが。
それが長い年月の間に、日本チックに変って・・・例えば、現代の空手などにも繋がるのだそうですが、再び中国拳法(太極拳)を学び直し始めた林先生に言わせると、日本の武術のルーツはやはり、中国にあるのだとこの度、確信をしたそうなんです。
そして、滝沢さんに振付けられた殺陣は。
あんまり技が、中国チックでもおかしいという事で、「林流・中国と日本の武道ミックスバージョン・滝沢風」・・・。
スタッフ一同、カッコいいと評判です。
滝沢さんいわく、
「自分は振り覚えはけして、良い方ではない」・・・との事だそうですが★
一体どんな方と、何を比べて仰っているんでしょうか???
振り覚えが、本当に速くて助かる・・・と、ご機嫌の林先生は、今日も元気に立ち廻りを振付けていらっしゃいました。 (^_^)v
今回のエッセイは、これまで。