夏になったり、妙に秋めいてみたり、また梅雨に戻ってみたりで・・・この間なんかは、台風でしたし★ (^_^;)
すっかり季節がまず、1ヶ月はズレているわなぁ~、なーんて思っている昨今の私ですが、みなさま、お元気でお過ごしですか?
●さて今回は、竹内(たけのうち)流柔術のお話をしてみようと思います。
「柔術って、なーに?」という質問が聞こえてきそうな処ですが、現在の日本でまず、代表的な武道と言えば、剣道に柔道、合気道に空手辺り・・・なのでしょうか。
NYでは武道というと、どこでも「カラーテ?」・・・と聞かれたものですが、空手とは正確に言えばスポーツの分類となります。
・・・そう、スポーツと武道(武術)は、別モノ(!)なんです。
例えば剣術(道ではありません★)の道場なるものって、お江戸の当時であれば、700を超える流派があったとか・・・。
ちなみに今回は「柔道のお話」なんですが、コレをたわむれに広辞苑で引いてみましょう。
・・・なーんて。 (^^;)
実は、NYに行こうと思った折に「英単語の発音付きの電子辞書」を買ってみたんですけれど、最近その便利さに、はまりまくっている・・・私なんです★
広辞苑なんて、持ってるだけで筋肉痛になりそうな辞書が、こんなにもコンパクトになるなんて。 (^_-)-☆
文明の発達って、ありがたいものなんですね。
調べ物が、大の苦手の私でも、これならチョイチョイチョイです。 (^_^)v
●・・・で、「柔道」とは・・・なんですが★
武器を使用せずに、相手の攻撃力に順応(!)して相手を投げ倒す、または抑え、もしくは当て身などの攻撃・防御の技を使用するスポーツ☆
「身体の鍛錬」と、「精神修養」が、その目的となる。(・・・と、広辞苑に★)
そしてその起原は、相撲とともに極めて古い!
流派が生じたのは何と、戦国時代の当時からなんだそうです・・・。 (^^;)
柔術、または「やわら」と総称、江戸時代には、武士階級の「武道の一つ」として盛んになったんだそうです。
・・・そして明治に入ってからは、嘉納治五郎の尽力により「各流派を統合」の上での講道館柔道が大成(!)
第二次大戦後には、スポーツとしてもう、世界的に普及されていて、もちろん現代柔道は、オリンピックの種目にもなっております・・・♡
ここで注目すべきなのは、江戸時代までには何とか流とか、柔術にも実は、たくさんの流派(!)というものがあって。
それが明治以降に統合されて各々、「・・・・・・道」という名前になった事。
そして「・・・・・・流」と名の付くものは明治以降は「古流」と呼ばれて、別物にされていった・・・ということでしょうか。 (゜_゜ )
●オリンピック種目でもある柔道は、あくまでもスポーツです。
我慢できない時には、「参った」がありますよね。 (^_^)v
・・・もちろん1対1の勝負事ではありますが、相手が死ぬまでやり続ける・・・なーんて事は、有り得ません(!)
スポーツですから・・・っ☆
投げられて、一本。
負けたらそれを糧に、次の試合に臨むことが出来ます。
●ですが、武術と名が付くとそれはもう、まるで違ってくるのです。
狙うところ、狙うところが、あくまで急所。
スポーツと違って、必ず殺しの技が含まれています。
・・・武士は、戦場で勝たなければ、死ぬしかありません。
生き残るためには、一撃必殺の技が必要な訳ですが、スポーツでそれをやる訳にはいきませんよね★
・・・実際にやってみると、「柔術」には、怖い技が一杯です。 (^_^;)
たしかに怖い技が一杯なんですが以前に、そんな話を居酒屋さんでしてみたところ、とあるお客さんに「人殺しの技を覚えて、何が楽しいのか」
と、絡まれた経験があります。 (?_?)
・・・まぁ・・・女一人、稽古の後で焼き鳥屋さんに入ったのが、悪かったのでしょうか。 (-_-;)
これが野球とか、サッカーかなんかだと、☆あっかるーい☆イメージで受け止められたのかもしれませんが・・・うーむ★ でも、もしかして武道って何か、イメージが暗っぽい・・・・・・? それでもって、もしかして真剣刀法とか、やってる・・・ってのも、いかにも、いかにも(!) とっても特殊な人間っぽく見られてしまうので、これが実は悩みのタネなんです・・・っ。 (T_T)
・・・ところで、ちなみに先週の土曜日の稽古の内容が、実は柔道だったのです・・・。 最近「柔術の稽古」が続いているので、殺しの技からスポーツへと☆ 久し振りに、明るい道に踏み出そう・・・と林先生が、思われたものなのでしょうか・・・???
●・・・ちなみに林先生の稽古場には、体操用のマットが3枚ありました。
それを道場中に敷き詰めて・・・まぁ、組んずほぐれつ、やりましたよ・・・柔道って奴を★
立ち廻りの稽古場でまず、柔術やら、柔道をやろう・・・なんて人は多分、林邦史朗先生くらいではないのでしょうか???
・・・ちなみに、最近(注:2004年当時★)HPのリニューアルの為に、あらゆる殺陣関係のHPを見まくっている私なんですが、新しい発見がありました。 立ち廻りの基本は、器械体操だー!! ・・・ってなページが、なんか多いですね。 (^_^;) (注:2004年頃は、なんだかそんなHPが多かったんです・・・。それは今でも、やっぱり多いですけどね★)
・・・それを林先生に聞いてみると、先生が必ず仰ることには、「やってみたくて、挑戦する事は悪いことじゃないんだけど」 ・・・だけど、一言。 バック転やら、バック宙を使う立ち廻りなんて実際の撮影現場には、そんなにあるものじゃないんだよ・・・との事でした。
●マットで、稽古するようなもの・・・って。
実は結構、身体的能力のある・なしで、すっごく分かれてしまうものなんです。
バック転なんか、出来る人は一日で出来るようになってしまう・・・と言う所が、ミソ。
こういう才能とか、身体的能力の事を私はよく「神様からの贈り物」って言っているのですが★
つまり、バック転のある仕事が出来る人・出来ない人・・・って。
実は初めての取っ付きの稽古を見ていれば、その日の内に判ってしまうんですね・・・。 (・_・;)
●でも、やってみたいなら、やれば良いけど・・・と、林先生。
時代劇だったら、立居振舞(風太郎シリーズをご覧下さい)に剣術の基本とか。
現代劇だったら、絶対に相手を怪我させないで、殴ったようにみせるテクニックの数々とか。
怪我をしない為に、自衛の意味での「受け身の稽古」はやっぱり、必要なんだけどね・・・という事で。
それを兼ねての・・・まぁ、「柔道の立ち廻りの稽古」であった訳です・・・・・・★
さて「柔道の立ち廻り」も、「受け身がちゃんと取れないと、出来ない稽古」でもあります。
・・・なにせ柔道は、投げられた日には「前転回転受け身」。
足掛け技と来た日には、「後方受け身」。
いやぁ、汗だくで転がりましたよ・・・。 (+_+)
●さてまずは、足技から始まって投げ技へと稽古は移ります。
「出足払い」に、「送り足払い」。「小内刈り」を逃げての、「大外刈り」。
「腰車」と来て、「背負い投げ」に「一本背負い」に、「払い腰」。
「内股」に「跳ね腰」に、「体落し」に「巴投げ」って・・・。
たった2時間の稽古時間なのに、なんでこんなに内容が豊富なんだ・・・。 (T_T)
・・・そして一通り稽古をしたら、投げられても、投げられても、投げられても掛かっていく・・・という設定で、稽古をします★
まったく、某セゾンカードのCM(注:この当時、「技は色々、セゾンカード・・・」というCMをやっていました★)を、彷彿させるような稽古でありました・・・。
そして「柔道の立ち廻り」は、たかが受け身の稽古で終る訳ではありません。
それはそれなりに、実際の柔道の試合の如くに、例えば奥襟を取ろうとしてみたり、足を掛けようとするなどの柔道的☆パフォーマンスを加えながら、お芝居にして一通り、とにかく全部(!)やるんですね・・・。
(NHK・BSオリンピック放送、全部やる!・・・のノリ?) (^_^;)
●・・・はてさて、お芝居としてやるなら・・・こんな感じ♡
まずは豪快に一発、対戦相手に余裕で投げられます。
「一本ー!!」(気持ちいーいっ、って表情の悪役顔)
「クッ・・・、まだまだー・・・!!」(主役はイケ面で、相反して悔しそうな表情)
「おりゃぁぁああああっ!!」(嬉しそうな顔で、悪役顔の方が掛かっていく)
そしてまた、豪快に一本が決まります。
この辺で1回、主役の「もう、ダメなのか・・・」ってな表情のアップ♡
カメラの切り返しで、相手役の悪役面が、余裕シャクシャクの表情なんかであったりして(!)
それでまた主役が、よろよろと立ち上がり。
「くそっ・・・、もう一本お願いしますっ!」
「・・・まだ来る気か、止めとけよ。 ・・・そりゃぁぁああぁっ!」
そしてまた、豪快ないっぽーんっ!!・・・ってな訳で、おかげさまで翌朝には、私は体中がバキバキに・・・★★★
・・・投げたり、投げられたり。
柔ちゃんは毎日、こんな練習をされているんでしょうか・・・?(注:2004年当時の柔ちゃんは、もちろん現役☆)
いつだったか、「ビストロ・SMAP」という番組に出演をしていた・・・柔ちゃんこと、谷亮子(旧姓・田村)選手。
「試合より、それまで持っていく為の練習の方が大変ですね」
と、言っておられました。
・・・それはおそらく、精神力とか、体力とか、集中力とかの話であったのだろうと推察をする訳ですが、その上に、これが重なるのね・・・。 (^_^;)
がんばれ、柔ちゃん! 及ばずながら応援してまーすっ!
(作者注;柔ちゃんは、2010年に引退されました。 これからも、がんばって下さね♪)