2019年 4月
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第十二話 婿の務め
「・・・む、どうしたのだ、風太郎」 上様の声に、我知らず物思いに耽っていた風太郎。 答えに詰まって、もう一度平伏をした。 竹馬の友の過去を知って。 ・・・その母の、昔を思って。 二人には感情移入をし、憐憫の情は持てても、この目の前に…
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第十一話 上様の不始末
「表をあげよ」 ・・・上様に言われて、風太郎。 重い我が心を励ましながら、勇気を持って顔を上げた…
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第十話 近ぅ参れ(摺り足)
・・・波和湯風太郎は、動揺していた・・・。 風太郎が気儘之介の身分を知ったのは、ここ数年の話である…
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第九話 殿さまとの謁見(武道礼)
気儘之介が一人、湯殿で悶々としていた頃・・・。 風太郎の方はそれこそ、戦場のような賑わいであった…
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第八話 里絵と殿さま
「ともかく。屋敷に入ろうではないか」 先に立って門を潜り、成政候はさっさと、波和湯家の玄関へと向か…
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第七話 風太郎、道で人と出遭う(後篇)
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第六話 風太郎、道で人と出遭う(前篇)